研究テーマ
         制震ダンパーの大地震時における機能性確保と補修方法に関する研究
         Criteria of Prevention of Out-of-plane Buckling of Hysteresis Damper under Strong Earthquake and Development of Easily
Strengthening of its Connections
研究者
聲高 裕治 Koetaka Yuji 大阪工業大学・工学部・建築学科・講師
研究期間
2006年〜2007年

概 要
    本研究では,制震ダンパーの一種である座屈拘束ブレースの芯材が塑性化した後の構面外座屈荷重を誘導し,構面外座屈を防止するための条件(構面外座屈防止条件)を提示した。
 まず,座屈拘束ブレースを接合部と座屈拘束部からなる変断面軸力材にモデル化し,K形ブレースの交点の梁の構面外変形を表す水平バネと回転バネを組み込む。次に,構築した解析モデルに対して,芯材が塑性化した後に境界条件を考慮した座屈荷重を誘導する。接合部を含む座屈拘束ブレースの構面外座屈が生じないためには,構面外座屈荷重が座屈拘束ブレースに作用する設計用最大軸力を上まわっていればよい。この条件に従って,水平バネ剛性と回転バネ剛性の必要値ならびに接合部の座屈荷重の必要値を誘導し,構面外座屈防止条件として提示した。
 座屈拘束ブレースをK形配置した1層1スパン平面骨組による載荷実験の結果,梁のねじりを表す回転バネ剛性が,その必要値以下になると,座屈拘束ブレースの構面外変形が急増して,構面外座屈を生じることがわかった。
 以上の理論的・実験的検討結果をふまえて,接合部を含む座屈拘束ブレースの構面外座屈防止条件は以下のようにまとめられる。
・K形配置された座屈拘束ブレースの交点の梁に横補剛材が設置されている場合,および座屈拘束ブレースが片流れ配置されている場合は,接合部の構面外塑性座屈荷重が設計用最大軸力を上まわること。
・K形配置された座屈拘束ブレースの交点の梁に横補剛材が設置されていない場合は,接合部およびブレース全体の構面外塑性座屈荷重が設計用最大軸力を上まわること。
・片流れ配置およびK形配置のどちらの場合にも,接合部を含む座屈拘束ブレース全体の構面外弾性座屈荷重が設計用最大軸力を上まわること。


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